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アフターピルで避妊ができる仕組みを解説!

アフターピルで避妊ができる仕組みを解説!
鏡原
監修者
プライベートクリニック高田馬場院長:
鏡原 裕一

順天堂大学医学部卒業。国立病院機構東京医療センターでの研修を経て、大手美容外科に勤務。2017年9月に『プライベートクリニック 高田馬場』を開院。

妊娠の可能性がある場合に緊急避妊薬として使用されるアフターピルですが、

「なんで薬を飲むだけで妊娠を防げるの?」

「それだけ強い薬なの?」

と疑問に思うことが多々ありますよね。

この記事では、

  • アフターピルはどうして避妊できるのか
  • アフターピルの効果的な飲み方
  • アフターピルの副作用
  • アフターピルを購入する方法

について解説します。

アフターピルはどうして避妊できる?

「どうして避妊できるのか」という質問は多く寄せられます。まずはアフターピルの仕組みや避妊率について見ていきましょう。

アフターピルの仕組み

アフターピルには、

  • 排卵の抑制
  • 受精卵が子宮に着床するのを阻害

この2つの効果から避妊できる仕組みになっています。

まず「排卵の抑制」です。

妊娠成立のためには、射精→排卵→受精→受精胚の発育→着床→着床後の胚発達のプロセスがあるのですが、排卵しない限り受精されないので妊娠はしません。

アフターピルを服用したのが排卵前であった場合、排卵を遅らせて受精そのものを阻害するわけなので妊娠の可能性はゼロに近いです。

排卵前の服用は特に避妊効果が高いとされており、72時間(3日)以内に服用することで妊娠の心配はなくなります。

排卵後であっても、子宮内膜の増殖を抑制することで、着床せず妊娠が成立しなくなります。

排卵された卵子の寿命はたった24時間程度で、そもそも卵子が排出されてから24時間までに精子と出会えないと妊娠は成立しません。排卵して受精したとしても、アフターピルを飲むと子宮内膜が薄いためうまく着床せずに妊娠しません。

着床に必要な子宮内膜は「ふかふかベット」と例えられることが多いです。

着床するにはふかふかしたベッドのような厚みのある子宮内内膜が必要なのですが、アフターピルにより子宮内膜の増殖が抑制され、着床できないのです。

受精しなかった、あるいは受精卵が着床しなかった場合、子宮内膜ははがれ落ち、出血とともに排出されます。

100%避妊できる?

アフターピルは100%妊娠を防げるとは限りません。

日本では、

  • ノルレボ
  • レボノルゲストレル(ノルレボのジェネリック薬)
  • ヤッペ法(従来の方法)

を取り扱っているクリニックが多いですが、服用までの時間に対するそれぞれの避妊率は以下の通りです。

 

ノルレボ

レボノルゲストレル(ノルレボのジェネリック薬)

ヤッペ法

24時間以内

約99%

約99%

約77%

48時間以内

約98%

約98%

約36%

72時間以内

約97%

約97%

約31%

ノルレボとレボノルゲストレルは、12時間以内に服用すれば99%以上の確率、ほぼ100%に近い割合で避妊できることがわかっていますが、それでも妊娠する可能性はゼロとは言い切れないためこのような表現になっています。

とはいえほぼ100%で妊娠を防げるわけですから、いかに早く服用するかが大事なことがわかります。

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アフターピルの効果を得るたるためにすべきこと

正しく服用すれば、妊娠の可能性は限りなく低くなるのがアフターピルです。

アフターピルの効果を十分に発揮するためには、下記2点をしっかり守りましょう。

  • 72時間以内に服用する
  • 服用後2時間以内は嘔吐を我慢する

それぞれ解説していきます。

72時間以内に服用する

早く飲めば飲むほど避妊効果が高いのがアフターピルです。

アフターピルは72時間以内に服用すれば95%以上の確率で妊娠を防ぐことができます。

72〜120時間でも妊娠を防ぐ効果はありますが、この場合の妊娠阻止率は63%と有効率は低下してしまうので注意しましょう。

妊娠阻止に成功すれば3日目以降から消退出血という出血が起こり、遅くとも3週間以内には出血があります。この出血は2〜3日程度続き、避妊できたサインとも言えます。消退出血は早い人だと3~4日で来ます。

アフターピルは人工的な生理(消退出血)を起こし、妊娠を防ぐ薬なのですね。

服用後2時間以内は嘔吐を我慢する

副作用の一つに「吐き気」がありますが、アフターピルの成分が体内に吸収されるまでに2時間ほどかかるため、服用後2時間以内は簡単に吐かないよう少し我慢しておくようにしましょう。

2時間以内に嘔吐してしまった場合、避妊に失敗してしまう可能性が高くなります。

服用後2時間以内に嘔吐してしまった場合はもう1錠服用することで対処できますが、念のためアフターピルを処方してもらった病院に連絡し、指示のもと追加服用はおこなってください。

電話もしくはオンライン診断は病院まで足を運ぶ手間を省けるのでおすすめです。

アフターピルの副作用は?

ここからは、アフターピルの副作用について解説していきます。

近年のアフターピルは副作用としての症状も抑えられていますが、副作用が出てしまう人もいます。

副作用にはどんな症状が現れるのか、いつまで副作用が続くのか確認していきましょう。

代表的な副作用

さっそくですが、代表的な副作用は以下の通りです。

  • 眠気
  • 下痢
  • 不正子宮出血
  • 乳房の張り
  • 倦怠感
  • 頭痛
  • 吐き気
  • めまい

この中でも、とくに嘔吐には気をつけましょう。

先述した通り、2時間以内に嘔吐してしまうと避妊効果を得られないことがあります。吐き気止めは飲んでも問題ないので、少し気持ち悪くなった時点で吐き気止めを飲むのも一つの手です。

クリニックで処方してもらった吐き気止め、もしくは市販の乗り物酔い止めなどで、嘔吐を避けましょう。

アフターピルを服用後、お腹がゆるくなってしまうこともありますが、下痢をしてもアフターピルは胃や小腸から吸収されるので問題ありません。

嘔吐しない限り避妊効果は十分に期待できますよ。

関連記事:アフターピルはどんな副作用がある?副作用を抑える方法を解説!

副作用はいつまで続く?

つらい副作用、いつまで続くのか不安になる人もいますが、通常は24時間以内におさまることがほとんどです。

眠気や吐き気、めまいといった副作用はあくまで一時的な症状で、もし副作用が起きても一日安静に過ごせば症状は落ち着くことがほとんどなのでご安心ください。

また、副作用はアフターピルを服用してから数時間で感じることが多いとされています。服用後24時間以内に副作用が出なかった場合、その後副作用が出る可能性は低いでしょう。

アフターピルは市販の頭痛薬・解熱剤・胃腸薬などと併用しても問題ないので、副作用が強く出れば症状によって対処薬を飲んでください。

ただ、症状が強くてつらい場合は無理せず病院を受診しましょう。ただの副作用ではない可能性もゼロではないので、不安であれば医師に相談するのが一番です。

アフターピルはどこで購入できる?

アフターピルを安全に購入する方法はただ一つ。病院で処方してもらうことです。

その他アフターピルを入手する方法はありますが、正しいルートで購入しないと偽造薬を服用してしまうこともあるので注意です。

アフターピルは病院で処方してもらう!

日本国内では、病院を受診して医師に処方を受ける必要があります。

アフターピルは性交後72時間以内に内服する必要性があるので、アフターピルを持っていない場合は急いで病院まで足を運びましょう。

アフターピルを処方してくれる近くの病院を検索しておくことも大切ですね。

「地方で近くにアフターピルを処方可能なクリニックがない」「アフターピルの処方を受けるために病院に行くのが恥ずかしい」という場合もあるでしょう。

この場合はオンライン診断がおすすめです。オンライン診断はスマホやPCを通じて医師とやり取りができ、アフターピルを処方してもらえます。

オンライン診断については後ほどご紹介しますが、現在はこのような便利なシステムがあるのでうまく利用してみてください。

通販で買うのは危険

アフターピルの偽造薬というのも海外では出回っています。

世界の多くの地域で偽造薬が問題となっており、アフリカ、アジア、そしてラテンアメリカの特定の地域では偽造薬の割合が30%以上にもなるそうです。

インターネットで検索すると、個人輸入代行業者が簡単に見つかりますが、通販で買うのは絶対にやめましょう。

安く購入したいがために個人輸入でインターネットで購入する人がいるのも事実。しかし、病院で処方されるアフターピルの半額以下で購入できたとしても、偽造薬だと効果がありません。

有効成分の含まれていない偽造薬を購入してしまい妊娠してしまった、というケースも実際にあります。

また、通販でアフターピルを購入した場合、到着まで3日以上かかることもあり適切なタイミングで使えないということもあります。迅速な対応が求められるアフターピルを通販で購入した失敗談は多いですが、自己責任で泣き寝入り…となってしまうのですね。

通販での購入は多くの危険を伴うため、アフターピルは必ず国内の病院で手に入れるようにしてください。

市販はしていない

海外ではドラッグストアなどでも簡単に手に入るアフターピルですが、日本では市販されていません。

繰り返しになりますが、アフターピルを安全に購入する方法は「病院で処方してもらうこと」ただ一つです。

アフターピルの市販薬化を求める声が上がっているのも事実ですが、今のところ認められていません。

日本ではアフターピルの市販が認められていませんが、2018年からオンライン診断によりアフターピルを処方するクリニックが増えてきました。

処方できるのは「産婦人科医と厚労省が指定する研修を受けた医師」のみで、受診した女性は研修を受けた薬剤師の目の前で服用することとなります。

また、オンライン診断では服用の3週間後に妊娠の有無を確認するためも対面診療も必要だとされています。

アフターピルを使用する可能性がある場合は、事前に処方可能な病院やオンライン診断に対応しているクリニックを調べておくようにしましょう。

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アフターピルの価格は?

価格は医療機関やアフターピルの種類によって異なり6,000円~20,000円ほどですが、相場は15,000円程度となっています。

従来の「ヤッペ法」と最新の「レボノルゲストレル法」の大きく2種類がありますが、ヤッペ法の方が安い傾向があります。

ただし、ヤッペ法は約半数の人に副作用が現れ、さらに避妊率もレボノルゲストレル法と比較すると低いことに注意が必要です。

対してレボノルゲストレル法は副作用が起こる確率が低く、72時間以内に服用することで95%以上の確率で妊娠を防ぐことができる優れた薬剤となっています。

安く購入できるのはヤッペ法のアフターピルですが、より副作用を抑えて、なおかつ避妊率を高めるならレボノルゲストレル法がおすすめです。

関連記事:アフターピルの価格一覧!副作用などの違いを解説

アフターピルが必要になったらすぐにオンライン診療へ!

先ほど簡単にご紹介した「オンライン診療」。

オンライン診療はすべての流れをオンラインで完了でき、クリニックによっては24時間問診を受け付けているので好きな時間に受診できます。

最短翌日には薬が届くようになっているので、急な相談でも大丈夫。このデリケートな問題でも相談しやすいですよ。

まだまだオンライン診療は知られておらず、一人で悩んでいる人も多いでしょう。今は大変便利な世の中になり、診断もスマホから行えるのです。

病院に行くのをためらう人も多いですが、もし望まない妊娠の可能性があるのであれば、一刻も早くオンライン診断を利用してみてくださいね!

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まとめ

アフターピルは最後の避妊手段。24時間以内であれば極めて高い避妊率であるため、早く飲むことが極めて重要です。

日本では市販されておらず、病院を受診して医師に処方を受ける必要がありますが、今は「オンライン診断」という方法もあります。

オンライン診断ならデリケートな問題でも相談しやすく、最短翌日にはアフターピルが届くので、ぜひオンライン診断を利用してみてください。

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