男性のカンジダ症・亀頭包皮炎〜写真・画像付きで症状を解説〜

男性のカンジダ症・亀頭包皮炎について

カンジダ症・亀頭包皮炎とは

男性のカンジダ症・亀頭包皮炎はもともと体内にいるカビの一種である「カンジダ」や「一般細菌」が異常に増殖して炎症を引き起こす病気です。

女性の場合外陰部の強烈なかゆみとヨーグルト状またはカッテージチーズ状のおりものが特徴ですが、男性では亀頭部分のかゆみやただれを引き起こします。

女性によく見られる病気の一つですが、男性は包茎や糖尿病、ステロイド剤の投与などが原因でカンジダによる亀頭包皮炎を発症することがあります。

特に、包茎の場合は、亀頭に雑菌なども溜まりやすく湿りやすい環境であるため、包茎でない方に比べると発症のリスクが高くなります。

＜参考＞
カンジダ菌顕微鏡写真
https://phil.cdc.gov/Details.aspx?pid=20156

男性のカンジダ症・亀頭包皮炎の感染経路・原因

カンジダに感染する原因

カンジダに感染する主な原因は次の通りです。

• 性交渉
• 包茎
• 糖尿病
• ステロイド剤の使用

カンジダは膣や皮膚、口腔内に存在する常在菌であり、性交渉によって発症することがあります。
また、包茎の場合は、亀頭に雑菌が溜まりやすく湿り気のある環境であることから、包茎でない人に比べると発症のリスクが高くなるでしょう。

性交渉や包茎以外では、抗菌剤やステロイド剤などを服用し、免疫力が低下することによりカンジダ症・亀頭包皮炎を発症しやすくなります。

男性のカンジダ症・亀頭包皮炎は心当たりなく感染するのか

全く心当たりがなく感染することはあるのでしょうか？
カンジダ症・亀頭包皮炎は性交渉以外が原因でも感染・発症します。

カンジダ菌というカビの一種が原因なので、夏場や梅雨などで下着の中が蒸れやすい季節になりやすいことも特徴です。

カンジダ症・亀頭包皮炎の症状

カンジダ性亀頭包皮炎に罹った場合、症状としては

• 亀頭のかゆみやただれ
• 亀頭部分に恥垢（カス）
• 包皮のひび割れ

などを認めます。

＜参考＞
赤く炎症を起こした亀頭と恥垢
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK537143/figure/article-18119.image.f1
https://accessemergencymedicine.mhmedical.com/content.aspx?bookid=2969&sectionid=250457070

男性のカンジダ症・亀頭包皮炎を放置するとどうなるか

他の性病と異なり不妊の原因になることはありませんが、放置していてもなかなか自然には良くなりません。

対処を間違えると悪化することもあるため、自己判断せず、できるだけ早く専門機関を受診しましょう。

男性のカンジダ症・亀頭包皮炎の潜伏期間

原因となるカンジダや細菌が常在菌なので、「潜伏期間」という考え方は基本的にはありません。

無症状でも相手に感染させるのか

カンジダや細菌は常在菌なので性交渉が感染機会になることは少ないといえます。

無症状であれば他人に感染させるということは基本的にはありません。

男性のカンジダ症・亀頭包皮炎の検査方法と検査ができる時期

男性のカンジダ症・亀頭包皮炎の検査は感染が疑われるタイミングからすぐに行うことができます。

検査方法は「尿検査」となります。

尿検査の良いところは、任意のタイミングでいつでも検査ができます。
デメリットとしては、常在菌のため、症状の有無に関わらず検出される可能性があります。

男性のカンジダ症・亀頭包皮炎の治療方法・お薬について

カンジダ症・亀頭包皮炎は薬で治療できる

カンジダ症・亀頭包皮炎は薬での治療ができます。
主に外用薬で治療します。

カンジダ・細菌どちらにも対応できるように抗真菌薬と抗菌薬を併用します。
通常1週間程度の使用で徐々に症状が改善していきます。

注意

男性のカンジダ症・亀頭包皮炎のお薬は、市販されていません。
男性のカンジダ症・亀頭包皮炎の治療で使われる「抗真菌薬」「抗菌薬（抗生物質）」の処方は、
医師の判断が必要です。

インターネットの通販で、「カンジダ治療薬」としてお薬が販売される様子が散見されますが、お身体への安全性が不明であったり、治りきらないままになってしまう、ということも考えられます。
自己判断での服用はお控えください。

＜参考＞サンフォード感染症治療ガイド
https://lsp-sanford.jp/sguide/aaindex2.php

男性のカンジダ症・亀頭包皮炎の薬は何日で効くか

当院で処方する膣錠を使用すれば、使用後1週間程度で症状は改善します。

カンジダ症・亀頭包皮炎の治療中に性行為はできるか

男性のカンジダ症・亀頭包皮炎では、症状が改善するまで性交渉は控えるべきです。

治療後の検査について

カンジダ症・亀頭包皮炎であれば、症状が改善すれば治療後の検査は特に必要ありません。

男性のカンジダ症・亀頭包皮炎を予防するためのポイント

性交渉の後には、陰部を洗うなど清潔に保ちましょう。

また、包茎の場合は、亀頭部分に雑菌がたまりやすくなるため、包皮むいてしっかり洗うようにしてください。

性交渉以外には免疫力低下なども発症の原因になるため、十分な睡眠時間やバランスの取れた食事、ストレスをため込まないなどの生活習慣にも気をつけましょう。

男性のカンジダ症・亀頭包皮炎に関するよくある質問

• カンジダの疑いがあるとき、何科にいったらいいのでしょうか？

  男性のカンジダ症は、下記の診療科目のあるクリニックを受診してください。

  ・性感染症内科
  ・泌尿器科
  ・性病科

  当院では、男性専用フロアがありますので、お気軽にご来院ください。

• 検査はいつごろからできますか？

  症状があればいつでも検査は可能です。臨床的にカンジダ症が疑わしい場合は検査を行わずにお薬を処方いたします。

• 自然治癒することはありますか？

  自然に治る場合もありますが、お薬を使用することで早期の症状改善が見込めます。

• カンジダは性交渉でうつりますか？

  カンジダは常在菌の増殖が原因なので、性交渉で感染することはありませんが、性交渉が契機となって症状が出現することはあります。

• カンジダ性亀頭包皮炎にかかっている際に性交渉をしても大丈夫ですか？また、いつからしてもいいですか？

  完治するまで性交渉は控えてください。

  性交渉は包皮炎の治療が完了するまで控えてください。

• カンジダはキスやオーラルセックスでもうつりますか？

  カンジダ菌は皮膚や口腔内にも存在しているため、キスやオーラルセックスで発症しないとは言い切れません。

• 温泉やプールでカンジダに感染することはありますか？

  カンジダ性亀頭包皮炎を発症していても温泉やプールを利用することに問題はありませんが、亀頭部にかゆみや腫れ、尿道炎などの症状がある場合は、利用を控えた方が良いでしょう。

• 治療期間はどのくらいですか？

  軟膏を処方いたします。ご使用後1週間程度で症状は改善します。

• オロナインを塗ったら治ると聞きました。本当ですか？

  治療には抗真菌薬や抗菌薬の軟膏を使用しますので、オロナインを塗ることで症状が悪化する可能性もあります。

  カンジダの症状がある場合は、市販薬を使用せず、受診していただくことで早く症状を改善することが可能です。

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